西宮っ子還暦式の意義

― アフター還暦の人生を豊かに生きよう! ―

1 還暦とは

「還暦」とは、干支(十干十二支)が一巡し、起算の年の干支に戻ることを言います。現在では、満60歳の誕生日を中心に還暦のお祝いを行うことが多くなっています。

この60年という年数を考えてみますと、第1回西宮っ子還暦式の対象者が生まれた昭和28年当時の平均寿命が、男性61.9歳、女性65.7歳でしたので、昔は満60歳まで生きて還暦を迎えることがいかに難しく、また目出度いことであったかが伺えます。

 

2 第二の人生が長期化

現在、平成28年の平均寿命は、男性80.98歳、女性87.14歳ですので、昭和28年と比べて男性は19年、女性は21年も延びています。リタイア後の人生が、「第二の人生」とも言われるように長期化し、還暦を迎える意義も大きく変化しています。

 

3 社会も変わる

社会の制度も、平均寿命の延伸に伴って大きく変化しています。定年は満60歳が定着し、65歳まで延長する企業も増えています。年金の支給年齢も、2年ごとに1歳ずつ繰り上がっています。近い将来には、70歳からの支給もあり得ます。高齢者の定義も、現在は65歳からですが、70歳からが高齢者とみる国民の割合も多くなっており、そろそろ定義も変わるかもしれません。

 

4 生き方も変わる

このように、還暦を迎えたあとの第二の人生が20年から30年もあり、定年も延長されて、年金支給も延びれば、一体どのように過ごそうかと誰もが考えてしまいます。元気なうちは働いて、そこそこの年齢でリタイアして趣味の時間を持ってゆっくり過ごしたいというイメージが描けそうです。そのためには、リタイアしてすぐに引きこもりや寝たきりになってしまうのではなく、いつまでも元気に動くシニアでありたいと、誰もが願うところでしょう。

 

5 西宮っ子還暦式のめざすもの

西宮っ子還暦式は、西宮で育った方々や、西宮に在住されている方々が還暦を迎えるにあたり、一堂に会して祝い、還暦以後の第二の人生をより豊かに生きていくための契機を創るものです。個人や社会の大きな変化に、それぞれがどのように対応していけばよいのかについて自ら考え、かつての友や新しい友と、互いに励まし合い、ともに楽しく元気で豊かに生きていく契機になればと思い、開催しています。

そして、還暦を迎える私達の社会的立場を考えるとき、育てられた、また住み慣れた地域社会に感謝し、私達の経験や培ったスキルを生かして貢献していくことは、重要な使命であり、地域との連帯感を深め、ともにより良い地域社会を創造していくことが大切だと考えています。そのため、還暦式以降も、考える機会を創るとともに、皆で集まり、楽しいことをしたり、学習したり、新しいことに取り組んだりする、様々な機会を創ろうとしています。